2014年04月01日
調査捕鯨敗訴 鯨文化の衰退心配 関係者「納得できぬ」
「勝訴を信じていたので、大変驚いた」。国際司法裁判所(ICJ)が31日、日本の南極海での調査捕鯨を国際捕鯨取締条約違反と認定、今後実施しないよう命じたことについて、鯨類研究の権威で調査捕鯨を行う「日本鯨類研究所」顧問を務める大隅清治氏(83)はこう語った。今後はこれまで通りの調査捕鯨ができなくなる可能性もあり、捕鯨が行われている各地域からも「日本の鯨文化が衰退する」などと不安の声が相次いだ。
日本の調査捕鯨は、同条約で認められた科学的研究のための捕鯨であり、大隅氏は「ICJの権威を疑うような判決。厳正であるべき法律と科学が政治によってゆがめられた結果ではないか」と憤る。
南極海は世界の鯨の宝庫であり、世界の急速な人口増に伴う食糧不足に対応するため、タンパク源としての鯨の重要性が増すとの指摘もある。大隅氏は「そのためにも、経験と技術を持った日本が南極海で調査にあたることは重要」と語った。
宮城県・金華山の沖合で十数年間、調査捕鯨を続けてきた同県石巻市の牡鹿漁業協同組合の内海純さん(52)は、「心外というか意外というか…。とにかく納得がいかない」と困惑しきった様子で語った。
漁協は毎年春、捕鯨会社と協力し、50日間かけて60頭を上限に調査捕鯨を続けてきたが、判決を受け、今年は実施できるかどうか見通せなくなった。
江戸時代から約400年の捕鯨の歴史をもち、「捕鯨の町」として知られる和歌山県太地町でも困惑が広がった。三軒一高(さんげん・かずたか)町長は「非常に厳しい判決」と表情を曇らせた。「太地の捕鯨にも何らかの影響があることは間違いないと思う」と厳しい表情を見せたが、「太地は400年の長きにわたり捕鯨を続けてきた。今後も鯨に関わっていくことに何ら変わりはない」と力を込めた。
関東で唯一の小型捕鯨が行われている千葉県南房総市和田町の和田漁港。南極海の調査捕鯨とは直接関係はないため、和田町漁協の関係者は「町への直接の影響はないと思う」としながらも、「日本全体の鯨文化が衰退してしまわないか心配だ」。同町の主婦、山上早苗さん(56)は「私たちの家では鯨は当たり前のように食卓に並ぶもの。捕鯨全体がだめということになってしまったら悲しい」と話した。
日本の調査捕鯨は、同条約で認められた科学的研究のための捕鯨であり、大隅氏は「ICJの権威を疑うような判決。厳正であるべき法律と科学が政治によってゆがめられた結果ではないか」と憤る。
南極海は世界の鯨の宝庫であり、世界の急速な人口増に伴う食糧不足に対応するため、タンパク源としての鯨の重要性が増すとの指摘もある。大隅氏は「そのためにも、経験と技術を持った日本が南極海で調査にあたることは重要」と語った。
宮城県・金華山の沖合で十数年間、調査捕鯨を続けてきた同県石巻市の牡鹿漁業協同組合の内海純さん(52)は、「心外というか意外というか…。とにかく納得がいかない」と困惑しきった様子で語った。
漁協は毎年春、捕鯨会社と協力し、50日間かけて60頭を上限に調査捕鯨を続けてきたが、判決を受け、今年は実施できるかどうか見通せなくなった。
江戸時代から約400年の捕鯨の歴史をもち、「捕鯨の町」として知られる和歌山県太地町でも困惑が広がった。三軒一高(さんげん・かずたか)町長は「非常に厳しい判決」と表情を曇らせた。「太地の捕鯨にも何らかの影響があることは間違いないと思う」と厳しい表情を見せたが、「太地は400年の長きにわたり捕鯨を続けてきた。今後も鯨に関わっていくことに何ら変わりはない」と力を込めた。
関東で唯一の小型捕鯨が行われている千葉県南房総市和田町の和田漁港。南極海の調査捕鯨とは直接関係はないため、和田町漁協の関係者は「町への直接の影響はないと思う」としながらも、「日本全体の鯨文化が衰退してしまわないか心配だ」。同町の主婦、山上早苗さん(56)は「私たちの家では鯨は当たり前のように食卓に並ぶもの。捕鯨全体がだめということになってしまったら悲しい」と話した。
Posted by amamiya at 10:54│Comments(0)